援農とは何だろう

援農って確かに農業を助けていただくことなんだけど、自分たちで食物を生産するという行為を
行うことができないほとんどの現代人にとって必要な感覚を取り戻す重要な行為だと思うんですよね。
効率とか最適化とかそういうのも大切だけど、ときにはそういうのを超えた、「ただやる感」。
目的とかそういう以前に人は生きているわけで、生きていること、それを肯定することから始める感。
そういうバイブレーションを自分の中に見つけてほしいですね。

LOVE LIFE FARM の援農体験

援農と農業体験とは、どこが違うのだろうか。それはneedsとseedsの違いなのかなと思う。 来てくれる人たちの「こういう農業を体験してみたい」これがニーズ。迎え入れる方の「これを手伝ってほしい」これがシーズ。 もちろん、両方の思惑が合致する場合もあると思う。そうなると良いよね。  ラブ・ライフファームの援農は、「草刈り・ウネ作り・片付け」が基本。 これって何かというと、みんなが思い描いている農業の余白の部分。 農業体験なんかだと見えない部分。普通の農業体験だと収穫がメイン。野菜と採って「ワーイ」というやつ。 「食べられる嬉しい」というやつ。  でもね。収穫なんて農のサイクルの一部。食べるだけならスーパーで買ってもいいかも。 本当に面白いのは、きっと作物のサイクルなんだよね。種まき、肥料やり、収穫、そういうサイクルはきっと想像がつくと思う。 本とかでもきっと読めると思う。でも、その間の余白。これはきっと現場でしかわからない。  それが「草刈り・ウネ作り・片付け」

 草刈り。これは本当に様々な局面がある。季節によって全然違うんだ。野菜以外に畑に生えるものって何だと思う? そう、雑草だね。野菜のサイクルは売っている種の袋の裏に書いてある。でも、雑草と呼ばれる草の生育サイクルは知っているかな。 よく見てみると、季節ごとに生えている草、それぞれの勢いも全然違う。雑草はある意味、畑の裏の作物なんだよね。 この裏の作物の生態を知って、それに対処するのが草刈り。  野菜の株元、通路、畑の周囲、それぞれに違う。そして、雑草の生育具体によって対処も違う。道具も違う。 野菜作りの本にはそんなこと書かれてはいないわけです。

 ウネ作り。つまり野菜のベット作り。種を撒こうとしたとき、苗を植えようとしたときに、ウネができていないとアウト。 もう季節には間に合わない。農家とか貸し農園だと、肥料を入れたり耕したりの準備などはトラクターでガーッと終わらせてしまうことが多い。 だから、土の状態を意外に感じることが少ないんだ。クワや小型の耕運機でウネを作ってみると、土の状態がよく感じられる。 そしたら「堆肥を入れたほうがいいなとか」「ふかふかになってきたな」とか「地表はいいけど、下の方はガチガチだ」とかわかってくる。 これも現場によって違うので、情報だけではわからない。ウネを数多く作って感じてみると、土が見えてくるよ。

 あと、片付け。畑で野菜を作った後で、地面に張ったビニールマルチや、沢山立っている支柱はどうするんだろう。 もちろん片付けるのです。そして、片付けたそれらはどうするのだろう。もちろんどこかに収納するのです。 そして片付け終わった畑は次への準備をするのです。片付けは、今回の作付けの復習と反省であり、次回その作物を作るときへの思考のとき。 そして、道具や資材の棚卸しのとき。農具小屋などの規模も考えないといけないかも。

 「草刈り・ウネ作り・片付け」を体験すると、種まきや収穫など本に書いてあることが、繋がって生き生きとした臨場感が生まれる。 そういうことを意識しながらやってほしい。そういう余白を埋める作業、それがラブ・ライフファームの援農なわけです。  まぁ、それか単純に、自然の中で汗を流して身体を動かして、楽しく過ごしてもらうわけでも、もちろん良いわけなのですけど。 そして、意外に他の作業もあるのですけど、基本はこんな感じで。